はじめに
昇進・昇格試験の面接で、特に緊張するのが「最初の自己紹介」と「最後の一言」です。私自身、人事として面接官を務めてきた中で、この2つで差がつく場面を何度も見てきました。
冒頭の自己紹介で頭が真っ白になってしまい、その後も調子を取り戻せない方。最後の一言を用意しておらず、「特にありません」で終わってしまい、惜しいなと感じた方。
一方で、自己紹介で意欲を端的に伝えられた方や、最後に自分の言葉で前向きに締めくくった方は、堂々とした印象を残していました。
この記事では、自己紹介と最後の一言をどう準備すれば良いのか、実体験を交えながら具体的にお伝えします。
自己紹介が第一印象を決める
なぜ自己紹介が大切か
第一印象は数十秒で決まると言われます。
面接官も人間ですから、最初に「話が整理されている」「意欲が感じられる」と思えば、その後の質疑応答も前向きに受け取られやすくなります。
よくある失敗例(実際に見たケース)
- 職務経歴を年表のように話し、聞き手がついていけなくなる
- 所属部署名や業務内容を細かく並べてしまい、要点が見えなくなる
- 名前を名乗っただけで終わり、意欲が伝わらない
実際に、ある受験者は「自己紹介で何を話せばいいか分からず、とにかく経歴を全部言わなくては」と思い、長々と話してしまいました。結果として、長く話しすぎた故に面接官側も要点をとらえることができず、ご本人も不完全燃焼で終わってしまったのです。
成功する自己紹介のポイント
- 経歴は「現在の業務と役割」を中心に述べる(過去の経験は簡潔に触れる程度)
- 実績や強みを一言で盛り込む
- 面接に臨む意欲を最後に加える
自己紹介の例文
📝NGな例
「〇〇部の△△と申します。XXXX年に入社し、最初は営業部で、その後は物流管理に異動し…」
→ 長すぎて要点がぼやけてしまいます。
📝OKな例
「〇〇部の△△と申します。入社以来、営業と物流管理を経験し、現在はチームリーダーとして〇名のメンバーと顧客対応を担当しています。管理職としてさらに組織貢献できるよう挑戦したいと考えています。」
→ 現在の役割を中心に、過去も一言触れて流れが分かりやすくなっています。
面接の最後の一言で差をつける
面接の最後に聞かれる内容には、2つのパターンがあります。
- 「何か質問はありますか?」と面接官から投げかけられる逆質問
- 「最後に言いたいことはありますか?」という一言で締めるパターン
それぞれに応じて準備しておくと安心です。
パターン① 「何か質問はありますか?」
これは多くの面接で定番のやりとりです。
📝NGな例
- 「特にありません」
- 逆に細かすぎる待遇や制度面の質問をしてしまう
📝OKな例
- 前向きな姿勢を示す質問にする
- 業務や組織に関する学びの意欲を伝える
【例文】
「管理職になった際に、特に重視して求められる役割は何でしょうか?」
「今回の登用試験を通じて、私がさらに成長するために意識すべき点があれば教えていただきたいです。」
→ 単なる情報収集ではなく、前向きな姿勢を伝えられます。
パターン② 「最後に一言お願いします」
これは「意欲を言葉にして締める場面」です。
📝NGな例
- 「特にありません」
- 形式的な言葉で済ませてしまう
📝OKな例
- 「意欲」+「組織貢献」を簡潔にまとめる
【例文】
「これまでの経験を活かし、管理職として組織に貢献していきたいと考えています。本日はありがとうございました。」
→ 短くても、自信や前向きさが伝わります。
ちなみに、私が過去に受験者の立場で聞いた質問をご紹介します。

〇〇役員にとって、経営層としての一番のやりがいは何ですか?
これから自分自身もより一層高みを目指していくにあたり参考とさせていただきたく、せっかくの機会ですので質問させていただきました。
この質問が正解だったかどうかはわかりませんが、この時の私は、純粋に「普段聞けないことを聞いてみたい!」と思いこの質問をしました。
面接官との対話が深まりポジティブな印象を残せたと感じました。意外とこういう質問は役員さんにとっても嬉しいものなのかな?と感じた出来事でした。
自分らしい言葉にするために
ここまで例文を紹介しましたが、大切なのは「自分の言葉」で伝えることです。ネットに載っている例文をそのまま使うと、不自然に聞こえてしまいがちです。
私が支援した方の中にも、「例文を参考にしてみたけれど、自分の経験に合っていない気がする」と違和感を持つ方がいました。人の言葉ではなく、自分らしい表現に変えることで、面接官にも自然に響く言葉になります。
とはいえ、一人で考えるとどうしても形式的になったり、逆に長くなりすぎたりしがちです。そんな時は、模擬面接や添削を通じて、客観的な視点で「あなたらしい一言」を見つけることをおすすめします。
「この自己紹介で伝わるかな?」
「最後の一言、これでいいのかな?」
少しでも迷いがある方は、まずはお気軽に、無料カウンセリングをご利用ください。
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