はじめに
初めて昇進・昇格試験を受ける方にとって、一番の不安は「どんな試験が行われるのか分からない」ことではないでしょうか。
企業によって内容は異なりますが、大枠で見ると共通するパターンがあります。
私が人事部で試験運営に関わってきた経験から言えば、昇進・昇格試験には複数の種類がありますが、最終的な判断で重視されるのは面接試験です。
この記事では、代表的な試験の種類と内容を整理し、その中でも面接試験がなぜ最重要とされるのかを解説します。
面接試験全体の流れや、各段階で何を準備すればよいかを知りたい方は、こちらも参考にしてください。
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昇進・昇格試験の代表的な種類一覧
昇進・昇格試験には、企業によってさまざまな形式があり、代表的なものは次の通りです。
| 試験の種類 | 主な内容 | 評価ポイント |
|---|---|---|
| 面接試験 | 個人面接(一次・役員)、グループ面接 | リーダー適性、組織貢献意欲 |
| 小論文・レポート | 指定テーマや提案内容を文章化して提出 | 論理性、課題認識力、文章構成力 |
| プレゼン試験 | 指定テーマや提案内容を資料化して発表 | 表現力、説得力、プレゼン技術 |
| 筆記試験 | 一般常識、業務知識、語学力など | 基礎知識 |
| 人材アセスメント | インバスケット、グループ討議、面接演習 | リーダーシップ、協働力、意思決定力 |
各試験ごとの詳しい対策や回答のコツをまとめた記事を以下にご用意しましたので、気になる試験から読み進めることで、より具体的な準備ができます。
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ここで紹介した試験は、いずれも企業が候補を見極めるために用いる代表的なものですが、実際に、どのような試験が多く行われているのでしょうか?
次の労政時報の調査結果を見ると傾向がよく分かります。
昇進・昇格に関する実態調査(労政時報調査)
『労政時報』の調査によると、1,000人以上の企業において最も実施率が高いのは筆記試験・論文・レポート(81.0%)、次に高いのは面接(79.3%) でとなっています。
一方で、実技試験は10.3%、プレゼン試験は27.6%と比較的少数派です。
| 区分 | 1,000人以上 | 300~999人 | 300人未満 | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 実務・実技試験 | 10.3% | 9.3% | 5.6% | 9.2% |
| 筆記試験・論文・レポート | 81.0% | 66.7% | 55.6% | 71.5% |
| 面接 | 79.3% | 77.8% | 94.4% | 80.8% |
| 課題についてのプレゼンテーション | 27.6% | 22.2% | 22.2% | 24.6% |
| 適性検査・アセスメント | 41.4% | 33.3% | 27.8% | 36.2% |
出典:労政時報「昇進・昇格試験の実施内容」(一般社員から管理職への昇格時)
「筆記試験・論文・レポート」の実施率が最も高い点については、知識を確認する筆記試験と、論理性や課題認識力をみる論文・レポートという性質の異なる試験が一括りで集計されているためと考えられます。
従い、多くの企業では「面接と知識系テスト」あるいは「面接と論述課題」という形で組み合わせて実施している可能性が高く、面接が試験の中心に位置付けられていることが推測できます。
面接試験が最重要とされる理由
面接試験が重視されるのは、管理職やリーダー候補として、安心して任せられる人材かどうかを見極める場だからです。
論文や筆記では伝わりにくい人柄や姿勢を直接確認できるのも大きな理由です。
さらに、試験全体で取り組んできた内容を、自分の言葉で一貫してまとめて語れるかどうかも面接で問われます。
私の経験でも、論文や筆記の出来が平均的でも、面接での受け答え次第で評価が大きく変わる場面を多く見てきました。逆に、提出書類や論文の内容が立派でも、面接で自分の言葉で語れなければ評価は伸び悩んでしまうのです。
他試験と面接をどうつなげるか
昇進・昇格試験は、複数の要素を総合して評価されます。ただし、最後に確認されるのは「本人の言葉でどう語れるか」です。
- 論文やレポートで書いた内容を、面接で一貫して説明できるか
- アセスメントでの行動を、面接で振り返りとして語れるか
- 提出物(自己申告書やキャリアプラン)を、面接で自分の意思として伝えられるか
つまり、面接は試験全体の総仕上げという位置づけになります。
まとめ
昇進・昇格試験には、面接、論文、プレゼン、筆記、人材アセスメントなど複数の種類があります。企業ごとに組み合わせは異なりますが、共通して行われるのが面接試験です。
面接は単なる一試験ではなく、試験全体を総合評価する最終確認の場です。論文や提出物、アセスメントの内容を自分の言葉で一貫して語れるように準備することが、合格への近道になります。
当サービスでは、以下のようなサポートを行っています。
- 提出物と面接のつなげ方を整理します
- 想定質問に合わせて回答骨子を一緒に作成します
- 面接全体の流れを想定し、最初の自己紹介から最後の一言まで通しで練習します
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