はじめに:準備しているのに、不安が消えないあなたへ
- 面接に向けて自分なりに準備しているものの、これでいいのか自信を持てない…
- ネット検索で出てくるNG回答例は明らかにNGな内容なので参考にならない…
- 上司にアドバイスをもらったけれど、それだけを信じていいのだろうか…
そんな風に感じている方は、決して少なくないのではないでしょうか。
当サービスにご相談いただくお客様からもこのようなお声をよく耳にします。
試験を受けることが決まった場合、ほとんどの方は何らかの準備をします。
しかし、残念ながら受験者全員が合格できるわけではありません。
合否をわけるポイントはなにか。
昇進・昇格面接は、「これが正解」というものが見えにくい試験です。
だからこそ、面接官がどんな視点で質問しているのかを理解して準備を進めることが重要です。
本記事では、これまで多くの昇進・昇格面接に関わってきた私が、「実際によく聞かれる10の質問」とその意図、面接官の視点をわかりやすくお伝えします。
昇進・昇格面接でよく聞かれる10の質問
はじめに、面接試験でよく聞かれる質問例を10個ご紹介します。
採用面接で聞かれることと似た質問もありますが、昇進昇格試験独自の質問もあります。
また、同じような質問であっても、採用面接と昇進昇格試験面接では面接官が見ているポイントは異なりますので注意が必要です。
- はじめに自己紹介をしてください
- あなたの一番の実績・成果はなんですか?
- あなたの強み・弱みはなんですか?
- あなたが仕事で一番大切にしていることは?
- 今の立場と、昇進昇格後の一番の違いは?
- あなたの理想とするリーダー像は?
- 後輩や部下の指導で気を付けていることは?
- どうして昇進昇格したいのですか?目指す理由は?
- 最後に何か言いたいことや質問はありますか?

面接対策をお考えの方は、まずは上記のような頻出質問に対して自分なりの回答メモを作成することが効果的です。
回答の質を分けるカギは?「なんとなくの回答」が落とし穴に
昇格面接では、「明らかにNGな回答」をする人はほとんどいません。
問題は、“悪くはないけれど、伝わりにくい”“どこか物足りない”というケースです。
事例解説:「あなたが仕事で一番大切にしていることは?」
まずは、OK回答例から見ていきましょう。
- OKな回答例
-
「私は、チームワークを一番大切にしています。
個人や自組織の成果も重要ですが、会社全体として成果を最大化することが何より重要だと考えています。
例えば、〇〇のプロジェクトでは、社内の多くの部署との連携が必要でしたが、最初は情報共有がうまくいかずプロジェクトの進捗遅れが発生しました。そこで、定期的なミーティングを設定し課題を早期に共有する仕組みを作ったところ、メンバー間の意見交換が活発化しました。その結果、プロジェクトも成功させることができました。
今後はチームをまとめるリーダーとして、より一層チームワークを意識し組織目標の達成に貢献したいと考えております。」
続いて、面接官を悩ませる「回答内容が間違っているわけではないけれど、なにか物足りない…」というケースも見てみましょう。
- イマイチな回答例
-
「仕事で大切にしているのは、成果を出すことです。これまでも自身に与えられた目標の達成に拘ってきました。
今後も引き続き組織目標の達成に貢献したいと考えております。」
仕事への責任感、目標達成への意欲が感じられる点は◎です。
しかしながらこの内容だけだと、特に管理職試験の場合、面接官に「プレイヤーとマネジメントの違いは理解しているのかな」「独りよがりなマネージャーにならないかな」といった印象を持たれる可能性があります。
この質問において面接官が見ているのは以下のようなポイントです。
- 個人だけの問題ではなく、上位等級の視点(チーム・組織)で話すことができているか
- 自分の経験に基づいた言葉になっているか
- 昇進昇格後の役割を意識した視点があるか
事例解説:「あなたの理想とするリーダー像は?」
こちらも、まずはOK回答例から見ていきましょう。
- OKな回答例
-
「私の理想のリーダー像は、チームメンバーの力を最大限に引き出せるリーダーです。一人で成果を出すのではなく、チーム全体として成果を上げることが重要だと考えています。
例えば、現在の業務で後輩の育成を担当しており、当初は一方的にアドバイスをしていましたが、それでは相手が自分で考える機会を奪ってしまっていることに気づきました。
その後は、後輩が業務の進め方で悩んでいたとき、『あなたはどう思う?』と問いかけようにしたところ、後輩が自分なりの解決策を提案してくれるようになり、チーム全体の生産性も向上しました。今後は、より組織全体を見渡し、チームの成長を促せるリーダーを目指していきたいと考えています。」
続いて、こちらも実際の面接試験でありがちなイマイチ回答例を見ていきましょう。
- イマイチな回答例
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「私の理想とするリーダーは、明確なビジョンを示しながらも、チームメンバーの能力を最大限に引き出せる人です。 具体的には、以前の部署でお世話になった○○部長が自分の理想とするリーダー像です。 ○○部長は常に部門の目標とその意義を明確に伝え、メンバーそれぞれの能力を見極め指導していただきました。今後は○○部長のようなリーダーを目指し、邁進してまいります。」
上記の回答において、これまでに出会った魅力的な上司をリーダー像の参考とするのは間違いではありません。
しかしながらリーダーシップとは、その人が元来持つ強み弱み、仕事の特性、部下の習熟度などにより変わる場合もあります。
リーダーとしての実体験を伴わない盲目的な回答は、「理想はいいけれど、実際にやっていけるだろうか…」という印象を面接官に与えかねません。
この質問において面接官が見ているのは以下のようなポイントです。
- リーダーとしての役割を自分の言葉で説明できているか
- 根拠が明確で納得できるものか(具体的エピソードがあると説得力が増す)
- 現在の業務でリーダーを意識した動きをしているか
まとめ:準備している人ほど「あと一歩」の壁にぶつかる
ここまで、昇進・昇格面接でよく聞かれる質問とその背景を見てきました。
本記事では、2つの質問を例に解説してきましたが、これ以外の質問についても、それぞれ質問の意図や面接官が見ているポイントがあります。
ぜひ、以下の点を意識して準備進めてみてください。
- 質問にどう答えるかだけでなく、「なぜその答えなのか」を説明できるか
- 面接官の視点を意識したうえで、自分らしい言葉で語れているか
とは言え、準備を重ねるほどかえって客観的に自分自身を見るのが難しい・・・という方もいるのではないでしょうか。
不安を感じたら、ぜひ一度ご相談ください
当サービスでは、これまで130名以上の方の昇進昇格試験のサポートをしてきました。
一人では気づきにくい“思考のクセ”や“伝わりにくい表現”を、客観的に整理することで、自信を持って本番に臨めるようになります。
面接対策で不安を感じていらっしゃる方は、まずは気軽にご相談してみませんか?
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